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ディルバートの怒りは、屈指のサボり魔と大ボケ上司にはまったく伝わっていないようですね。しかし、めちゃくちゃなテストデータなのに、「それしかないから使う」だなんて……恐ろしい会社ですね。でも、納期やコストの問題に追われるあまり、きちんとテストをせずにリリースしてしまうケースは現実にあったりしますからねぇ。開発現場の人にとっては、あまり笑えない話かもしれませんね。
今回のディルバートのように「いんぎん無礼な態度を取る人」のことを、英語では“He’s being offensively obsequious”などと表現します。“ offensive”は「無礼な」「侮辱的な」、“Obsequious”は「卑屈な」「へつらう」という意味ですから、“He’s being offensively obsequious”を直訳すると、「無礼なまでにへつらう」となります。日本語で言う「いんぎん無礼」のニュアンスが強く表れていると思うのですが、いかがでしょうか。
8コマ目のボスのセリフにある“cranky”は「気難しい」「機嫌が悪い」という意味ですが、イギリスでは「不思議な」「エキセントリックな」という意味でも使われています。例えば、“He’s a crank”と言うと「彼は気難しい人間だ」という意味のほかに、「彼は変人(それも物事に固執するタイプ)だ」というニュアンスも含まれてきます。いずれにせよ“You’re cranky today”と言われたら、相手に好印象を与えていないことは確実なので、笑顔の1つでも浮かべた方がいいかもしれませんね。“offensively obsequious”にならない程度に。
[翻訳・解説:Yvonne Chang]
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