● ● ●
腕力に訴えた文字通りのパワハラですな。よっぽど急ぎの用件だったのでしょうか。気持ちは分からないでもないですが、下手をすると訴えられちゃいますよ、アリスさん。
“mind”には「心」「精神」「頭脳」「知性」など、いろいろな訳語がありますし、“mind”を使った慣用句も数多くあります。ここで使われている“it’s in the front of my mind”は、直訳すると「それは頭脳の前方にある」、すなわち「〜を常に意識している」という意味になります。逆に“it’s at the back of my mind”は「それは頭脳の後方にある」、つまり(普段は意識していないが)「ときどき思い出す」「気に掛かる」といった意味になります。例えば“That incident is always at the back of my mind”=「あの件はいつも気に掛かっているんだ」という具合です。
このほかには“keep in mind”=「気に留めておく」、“on my mind”=「気になっている」「気掛かりだ」という言い回しもあります。後者は喫煙者が煙草を吸いたいときに、“Do you mind?”=「気になさいますか?」「吸っても大丈夫ですか?」と回りに聞くときなどによく使われますね。まぁ、これに対して、“ No,I don’t mind”=「いや、気にしないよ」「大丈夫ですよ」と、気持ち良く答えてくれる人はだいぶ減りましたが。
[翻訳・解説:Yvonne Chang]
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.