言い掛かりも“遠回し”に付けるのがビジネスマナーディルバート(208)

» 2011年02月18日 12時00分 公開
[スコット・アダムス,@IT]

君には同意しかねるな、ディルバート


いや、君は実際にはボクに反対していないんだよ

反対してないって?


そう、君は同意できないと思っているかもしれないが、そうじゃないんだな


君の理解の範囲を超えたために、単に幻想を体験しているだけなんだよ


今回の問題と、それに対するボクの解決案を本当に理解できていれば、君はボクに同意するはずなんだ


つまりね、意見が食い違っているかのように思えるこの状態は、単に君が自分の欠陥脳と戦ってるっていうだけなのさ


われわれや他の人たちを、そのぐちゃぐちゃに巻き込むことはないだろう


“明快であることは、ときに人を怒らせる”って知ってた?


  


  今回のディルバートの発言が“明快”かどうかはさておき、アメリカでは基本的に「何でもストレートに話すべし」と考えられています。でも、ビジネスシーンでは少し遠回しな言い方になったとしても、やはり相手を尊重する表現をした方がスマートに聞こえますよね。

 例えば「同意しない」と言うだけなら、“I don’t agree with you”とか、“I disagree with you”でもいいのですが、1コマ目で使われているように“have to”を加えて「同意しかねる」といったソフトな表現にした方が、より礼儀にかなっていると思います。

 これに似た言い方としては、“I can’t agree with you”があります。“do not”=「しない」と言う代わりに、“can not”=「できない」と表現するわけですね。あるいは、“I don’t think so”=「そうは思いません」でも良いと思います。こうした相手に配慮した言い回しのニュアンスは、日本語でも同じようなものですよね。

 でもディルバートってば、そんなオトナな気遣いをしている同僚に対して、何の遠慮も配慮もなく、上から目線でワケの分からん言い掛かりを付けちゃったわけです。そりゃ誰だって怒りますよ。まぁ、この場合はかなりひどいことを言っているので、多少遠回しな言い方にしても無意味だとは思いますが、もう少し相手を尊重した表現を心掛けましょうよ、ディルバート。

[翻訳・解説:Yvonne Chang]


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