うそつきだらけの予算争奪戦ディルバート(214)

» 2011年04月01日 12時00分 公開
[スコット・アダムス,@IT]

明日、CFOと予算会議があるんだ


他の部門と貴重な予算を奪い合うことになる


これは簡単な事じゃない。なんたって他部門は、プロのうそつきたちを投入してくるからな


それはちょっと言い過ぎなんじゃないですか?


じゃ、おまえはマーケティング部をどう呼ぶ?

なるほど。まぁ、そうですね


販売部は? 宣伝部は?

確かに。でも……。まぁ、そうかな……


財務部門は? 法務部門は?

ああ、その辺は忘れてましたね


次は自分で考えてみろ

人事部はどうでしょうね?……いや、参りました


  


 確かに、どの会社でも予算会議はシビアなものになりがちですからね。最終的には説得力の勝負になりますし、ボスの言葉にも一理あるとは思います。ディルバートはつい納得させられてしまったようですが、皆さんはどう思われますか?

 5コマ目の“I’ll give you that one”は直訳すると「それはあなたにあげる」ですが、これは“相手の言葉を認めざるを得ないが、負けを認めたくないとき”に使う言い回しであり、「それは確かにその通り」「それは認めざるを得ない」といった意味になります。

 例えば、“That’s a valid point. I’ll give you that. But my argument is……”は、「それは有効なポイントだね。確かに認めざるを得ないが、私の反論は……)といった意味になります。とにかく“相手の意見を認めながらも反論したいとき”によく使われる表現です。

 でも、今回は少し見方を変えてみると、ボスが頼もしいようにも思えてきますね。実際、他部門の人たちを「うそつき」と呼ぶことをためらってしまうようなディルバートが予算会議に出席しても、何も主張できないんじゃないでしょうか。そう考えると、激しい議論を展開するような場では、相手を「うそつき」と言い切れるくらいの強い意気込みがあった方が良いのかもしれません。

[翻訳・解説:Yvonne Chang]


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