“社長の本音”は商売のタネディルバート(218)

» 2011年05月13日 12時00分 公開
[スコット・アダムス,@IT]

――ドッグバートのCEOインタビューシリーズ――

人間は嫌いだ


お宅の会社は、なぜそんなにもうかってんの?


全ては優秀な社員のおかげです


つまり「自分が給料もらい過ぎている上に無能だ」ってこと?


え……いや、私は彼らのリーダーです。私が指揮を取っています


社員がバカ過ぎて、自律的に行動できないから?


違う! 彼らは利口ですよ!

でも、自分ほど利口じゃない?


誰がこのインタビューを見るんですか?

誰も見ないよ。あんたがこのインタビュー記録を最高値で買い取ってくれればね


  


 ドッグバートもずいぶんあくどい商売を思い付きましたね。8コマ目の“bidder”とは、オークションや競争入札などの「入札者」のことで、“highest bidder”とは「最高値での入札者」という意味です。つまり、ドッグバードはこのインタビュー素材を社長に落札させる――買い取らせる魂胆なのですね。ほとんど脅しですが、社長はどうするんでしょう……。

 なお、“bid”という動詞は「値を付ける」「入札する」といった意味の他にも、「努力する」「命令する」など、さまざまな意味を持っています。例えば“a bid for election”=「当選に向けて努力する」、“I bid them to return immediately”=「即刻戻るよう命令した」といった具合です。

 また、少し古い言い回しになりますが、別れなどを「告げる」「述べる」という意味合いもあり、“I bid you farewell”=「さようなら」、“I bid you welcome”=「歓迎します」と使う場合もあります。

 でも、今回も少し見方を変えてみると、ドックバートの切り返しはなかなか鋭いと言えそうですね。この社長はどうか分かりませんが、世の中には従業員のことをこんなふうに考えている社長って、案外多そうですものね。

[翻訳・解説:Yvonne Chang]


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