「危機感を持て」と迫る上司には知力も決断力もないディルバート(265)

» 2012年04月27日 12時00分 公開
[スコット・アダムス,@IT]

君はスタッフに危機感を植え付けなければいけない


ギャアアア! われわれの技術基盤が陳腐化してしまった!


もう一度、恐怖感を減らしてやってみろ


もうダメだ。なのに、ワシはちっとも心配していない


それ、ちょっと不気味な雰囲気を醸しているな


危機感とは、「おびえ過ぎて行動できないこと」と、「アホ過ぎて何をすべきか分からないこと」の中間だな


ぎゃあああ!ダー!


イマイチ表現できてないな

これがリーダーシップだ!


  


 こんな顔をした上司に迫られたら、部下はみんな逃げ出しそうですね……。でも言われてみれば、決断する勇気がないのか、何をすべきか分からないのか、いつも危機感たっぷりな表情をしている上司って、わりと多いような気がします。

 5コマ目の“vibe”とは“vibration”=「振動」の略ですが、最近は感覚や感情を表すときにも使われており、「ウマが合わない」を“bad vibes”、「感じがいい」を“good vibes”と言ったりします。例えば、“I can feel the hate vibes coming from that colleague”=「あの同僚からは憎しみの感情を感じる」などと使います。

 8コマ目の“thread the needle”とは、文字通り「針に糸を通す」ことですが、そこから転じて「困難を成し遂げる」ことを意味しています。新聞記事などで“The ruling party is still trying to thread the needle on child support bills”=与党は(まだ賛同を得られていない)子供助成法案を通そうとしている」といった使い方をしているのをわりとよく目にします。でもドッグバート、ボスを淡々と指導しているようで、この表現を使ったということは「実現困難な無理難題を押し付けている」っていう自覚があるんでしょうかね。

[翻訳・解説:Yvonne Chang]


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