開発の手戻りを簡単に防ぐ方法ディルバート(276)

» 2012年07月20日 12時00分 公開
[スコット・アダムス,@IT]

――実話に基づいた話――

ワイヤーフレーム(Webサイトの設計図)を完成させてコーダーに渡しました


素晴らしい。ボクが指示した仕様は全部入れてくれたかい?


あなたからの仕様は見なかったですね。あなたの電子メールがスパム扱いされたのかもしれない


問題ないさ。再送するから全部やり直して


そうですね。確かにそうすることもできますが


あるいは、あなたを完全に無視して達成感に酔いしれ、最善を望むこともできます


そっちの方が楽チンそうだな

ウォーリー、あなたの賢明な意見を受け入れるとしましょう


妥当性に対するあなたの検証は、きっと続くのでしょうね


  


 確かに本当にあってもおかしくなさそうな話ですね。先々面倒なことになると分かっていても、それが大変な作業であるほど、今やり直す気にはなかなかなれなかったりするものですし……。でもそうですか、簡単・確実に手戻りを防ぐためには、ミスを無視して最善を祈れば良かったんですね……ひどい話です。

 4コマ目の“start from scratch”は「全て最初からやる(やり直す)」という意味ですが、“scratch”を使った表現は他にもいくつかあります。例えば“up to scratch”は「一定水準に達している」という意味で、“The group is making an effort but their performance is still not up to scratch”=「あのグループは努力しているが、演奏はまだ水準に達していない」といった具合に使います。他には“come up to scratch”=「ひるまずにスタートラインに出る」、“toe the scratch”=「スタート地点につく」などがあります。

 これらの表現は全て“scratch”を「初め/始め」という意味合いで使っていますが、その由来は、スポーツなどで、地面に「擦り傷」=“scratch”をつけてスタートラインとしたことから来ていると言われています。

[翻訳・解説:Yvonne Chang]


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