いにしえのWindowsの時代から存在する「Alt」+「Tab」によるウィンドウ切り替えのショートカットだが、Windows 10 TPでも機能そのままに引き継いでいる。ただし画面の表示方式が変更されており、後述のTask View形式のものとなった。
Windows 7では新しいショートカットとして「Windows」+「Tab」が用意され、Aero機能を用いることでウィンドウのサムネイル表示を斜めに重ねて表示しながら、高速でウィンドウの切り替えが可能になった(フリップ3D機能)。こちらについては仕様が変わっており、Windows 10 TPで新たに導入された「Task View」と呼ばれる画面へ切り替えるためのキーボードショートカットとなっている。
使い方としては、直前のウィンドウを開く場合には「Alt」+「Tab」を1回だけ押し、複数あるウィンドウから特定のものを選択したい場合は「Alt」を押したまま「Tab」キーを連打して目的のものを選ぶ。「Windows」+「Tab」は連打する必要はなく、1回押してTask Viewを開いたら、後はカーソルキーで目的の項目を選択すればよい。
Windows 10 TPの新機能として特徴的なのが仮想デスクトップだ。仮想的な複数のデスクトップを作成でき、作業によって開くアプリケーションやウィンドウの内容を変更し、使い分けることができる。
通常、仮想デスクトップの作成と移動はTask Viewを通して行う。Task Viewの下側に「Add a desktop」という項目があるので、これを選択することで新しい仮想デスクトップを作成できる。切り替えもこの画面を通して行う。
ただし、毎回デスクトップを切り替えるのにマウス操作では煩雑なので、キーボードショートカットを使ったほうが素早くスムーズに操作できる。このショートカットはぜひ憶えておこう。
Build 9860では、この仮想デスクトップ操作にアニメーション効果が加えられた。例えばキーボードショートカットで新規仮想デスクトップを作成すると、画面が左方向にスクロールし、画面右側からまっさらなデスクトップ画面が出現する。
カーソルキーを組み合わせたショートカットを使うと、仮想デスクトップが左右にアニメーションで切り替わるため、現在どのデスクトップに移動して作業しているかが一目で分かる。
仮想デスクトップを閉じるショートカットについての注意点は、ファンクションキーに「音量調節」のような特殊動作が割り当てられているキーボードの場合、「Fn」キーを組み合わせないとショートカットが有効にならない。同時に4つのキーを押す必要があるため、この辺りはマウス操作を組み合わせたほうがよさそうだ。
ここまで駆け足だが、Windows 10 TPで導入された新機能と、それを使いこなすためのキーボードショートカットを紹介した。本文中にもあるように、同OSは現在もまだ開発途上のバージョンであり、不具合のため機能が動作しなかったり、あるいは突然その一部が廃止される可能性もある。
これらはWindows 10 TPをテストしたユーザーのフィードバックを基に行われるものなので、新機能の動作について気になるユーザーは、積極的にMicrosoftに意見を送ってみるとよいだろう。
次回は、Microsoftが「Geeky(マニアック)」と表現する、大幅に機能強化が施された「コマンドプロンプト」周辺のUI事情を追いかけていく。
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