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» 2015年07月19日 06時00分 公開

鈴木淳也の「Windowsフロントライン」:「Windows 10」で“開発完了(RTM)”の発表がない理由 (2/2)

[鈴木淳也(Junya Suzuki),ITmedia]
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Windows 10ではなぜ「RTM」の報告がないのか?

 問題は、「なぜBuild 10240をRTMとMicrosoftが呼ばないのか」という点だが、その理由は以前の連載のタイトルにも用いた「Windows 10は永遠に未完のOS」という部分に由来するとみられる。

 Windows 10は7月29日の段階で「日本語版Cortana」など未搭載の機能も存在するうえで出荷されるが、同社としては7月29日以降も段階的なWindows 10のアップデートで同OSのサービスと機能を強化していく方針を示している。従来はOS完成の目安として重要だった「RTMというマイルストーン」が、1つの通過点に過ぎなくなったのだ。

音声対応パーソナルアシスタントの「Cortana」は、Windows 10の一般公開時に日本語非対応となる。日本語対応が待たれる機能だ

 実際、同社は「Windows 10ではRTMという概念がなく、常に最新のテクノロジーを提供するアップデートが行われる」と述べている。

 つまり、先に決めたスケジュールに沿った形でその時点で適切なソフトウェアをWindows 10としてリリースし、以後も拡張や改良を続けて、より完成度を高めていくというわけだ。同社ではこれを「Windows as a Service」と表現しており、「Windows 10が最後のOSリリースになる」とも説明してきた。

「最後のWindows」と言われるWindows 10では、こまめな継続アップデートでOSそのものを定期的に強化していく。同社ではこれを「Windows as a Service」と表現している

 これを「未完成」と言うと物足りない製品のようにも思えるが、「未完の大器」とすれば今後も成長の余地が大いにあると感じられる。「こまめなアップデートで常に最新技術やサービスをユーザーの手元に届ける」というのが、Windows 10の開発目標の1つだ。

 RTMとしてPCメーカー各社にはBuild 10240に相当するソフトウェアの提供を行ったが、実際にプリインストールPCが7月29日から8月上旬に店頭に並ぶころには、Windows Insider Programや無償アップグレードプログラムを経由してWindows 10をオンライン経由で入手したユーザーは、より新しいソフトウェアを手にしているかもしれない。つまり、7月29日より前にBuild 10240より新しいビルドが提供されている可能性もあり、これがWindows 10の大きな特徴となるだろう。

Build 10240の特徴の1つが、Windows 10の新しい標準ブラウザ「Microsoft Edge」の大幅なパフォーマンス改善だ。なお、Internet Explorer 11はWindows 10 Homeを含むすべてのPC版Windows 10のエディションに引き続き搭載されているので、ActiveXやSilverlightなどのプラグイン利用サービスにアクセスしたいというユーザーは、こちらを利用するとよいだろう
「鈴木淳也の「Windowsフロントライン」」バックナンバー

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