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» 2015年08月03日 18時00分 公開

「Windows 10」公開日に米Microsoft本社を訪ねてみた鈴木淳也の「Windowsフロントライン」(2/2 ページ)

[鈴木淳也(Junya Suzuki),ITmedia]
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本社キャンパスはWindows 10で盛り上がっていると思いきや……

 そしてもう1つ、Imagine Cup/TechReadyと同じ週に米Microsoft本社キャンパス内では「//oneweek」というイベントが開催されている。

 もともと青空市のテントも多数出店するなどにぎやかな夏の本社キャンパスだが、その最奥に社員バッジによる入退場チェックもある巨大なテントを中心にしたイベントスペースが設置されている。これが//oneweekの会場で、各種セミナーやソリューション展示が行われているほか、ビールやかき氷サービス、果てはパターゴルフ場まである、いってしまえばMicrosoft社員向けのお祭りみたいなものだ。

米Microsoftリポート写真 7月29日といえばWindows 10のリリース日だ。筆者にとっては大イベントの1つであり、3年前に米ニューヨークでタイムズスクエアをジャックして行われたWindows 8発売時のお祭り騒ぎ(写真)を米Microsoft本社来訪に期待していたのだが……
米Microsoftリポート写真 3年前のWindows 8発売時は、Microsoft Storeもこの人だかりだった
米Microsoftリポート写真 時間と場所が変わって、こちらは2015年7月29日の米Microsoft本社キャンパス。お祭り騒ぎとはちょっと違うが、広大な敷地には出店のテントが数多く出現していた
米Microsoftリポート写真 数々の出店やファーマーズマーケット(青空市)が見受けられ、お昼どきには休み時間で出てきた社員でにぎわっている
米Microsoftリポート写真 本社キャンパスの小さなテント群をすり抜けていくと、奥にはサッカー場を改装して設置した巨大なテントが出現する。Windows 10がリリースされるこの週には、「//oneweek」という年次イベントが本社で開催されていた
米Microsoftリポート写真 中ではセミナーやソリューションの展示コーナーが設置され、皆熱心に情報交換を行っていた
米Microsoftリポート写真 教育向けの展示コーナーでは「Sway」のデモも行われていた。Swayは、OneNoteを使う感覚でインタラクティブ性が高いコンテンツを簡単に作り、Web上にPublish(投稿)できるサービスだ。コンテンツそのものはHTML5で記述されているため、複数のユーザーが好きなデバイスや環境で自由に参照できる
米Microsoftリポート写真 パターゴルフ場やビアガーデン(一応勤務時間中なんですが……)、かき氷のサービスまで行われており、日本でいう縁日的なイベントのように思える

 興味深いのは、Microsoft社員といえどもすべての自社製品や動きについて把握しているわけではなく、Windows 10アップグレードに関するヘルプデスクまで存在している。こうしたにぎやかな空間で懇談しつつ、互いに情報交換を行っていく場所として設置されているのだろう。

米Microsoftリポート写真 //oneweekは基本的にMicrosoft全般の話題を扱うイベントで、特定の製品にフォーカスしているわけではないものの、会場のあちらこちらにはWindows 10関連のディスプレイが散見される
米Microsoftリポート写真 テーブルに置かれたWindows 10のポップアップに記された「1985」という数字は、初代Windows 1.0が発売された年にあたる
米Microsoftリポート写真 Windows 10に関するアップグレード相談所も。たとえMicrosoft社員であってもアップグレードは重要な問題だ

 実際のところ、//oneweekのちょっとしたスペースで見かけた以外にWindows 10に関する情報や展示はなく、筆者の「Microsoft本社なら少しはWindows 10で盛り上がっているだろう」という「Windows! Windows! 的な盛り上がり」はほとんど感じられず、期待外れな印象も受けたりもした。

米Microsoftリポート写真 テント会場の中央にある「#UpgradeYourWorld」という巨大なメッセージボード
米Microsoftリポート写真 アップグレードに関するメッセージを書き込み、それを写真に撮ってTwitterに投稿すると景品がもらえるシステムらしい
米Microsoftリポート写真 Windows 10関連グッズがもらえる自販機も設置してあった
米Microsoftリポート写真 自販機に据え付けられたタブレット端末に表示されるユニークな番号と「#UpgradeYourWorld」をハッシュタグにして先ほど撮影した写真を一緒にTwitterに投稿すると、それに反応して自動的に中から景品が出てくる仕組み。なかなか面白いシステムだ
米Microsoftリポート写真 メッセージボードにはさまざまなコメントが書かれているが、中にはWindowsと関係ない切実なアップグレードに関する願いも……

 これについて米Microsoftコーポレートバイスプレジデントでチーフエバンジェリストのスティーブ・グッゲンハイマー氏に聞いたところ、「ニューヨークなどで一部イベントが開催されているが、特にMicrosoftとしてWindows 10で特別な仕掛けは用意していない。それよりも、われわれのリソースは(地域社会など)コミュニティとの関係強化に振り分けられている」というコメントを得た。

 つまり大規模イベントを開催して一時的に盛り上げるよりも、深く広くMicrosoftの技術やサービスを浸透させていくことのほうが重要だという認識のようだ。おそらくは、これこそがWindows 10の特徴を示したものなのではないか、と思っている。

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