まだ日本には出店していないが、Microsoftは直営のリアル店舗「Microsoft Store」を米国中心に展開している。日本人にとっては、Apple StoreのMicrosoft版と考えると、分かりやすいだろう。同ストアでは、同社純正のソフトウェアとハードウェア、そしてOEMメーカーのWindows搭載PCなどが展示され、自由に体験でき、購入して持ち帰れる。
Microsoft Storeは、2009年10月のWindows 7発売と同時にアリゾナ州に第1号店をオープンして以来、店舗数を徐々に増やしており、米国では既に100店舗以上(モール等の広場に出店する出張店舗も含む)、カナダとプエルトリコにも店舗を構えるなど、カバー範囲を広げつつある。
そんなMicrosoft Storeだが、Windows 10の拡販を狙うべく、新たな旗艦店をオープンするという。現在、Microsoftは米ニューヨーク市の5番街(5th Ave)にストアを準備中であり、うわさでは今秋にもオープンする見込みだ。
MicrosoftはWindows 8を発売した2012年10月26日、同市内のタイムズスクエアに旗艦店「Microsoft Pop-up Store」をオープンしたが、これは店員教育と宣伝を兼ねた臨時店舗の扱いで、約半年ほどで閉店している。
その後、ニューヨーク市内では出張店舗形態の小さなストアが存在するのみだったが、ようやくビルのフロアを丸ごと専有する本格的な旗艦店が登場することになる。
5番街はファッションブランドが多数立ち並ぶ高級エリアとして知られているが、新しいMicrosoft Storeが建つ予定の場所(5th Ave&53rd St付近)の数ブロック北側にはApple Storeの旗艦店である「Apple Store Fifth Avenue」が存在する。その距離は徒歩5分程度で、ライバルの店舗同士が数ブロック挟んで対峙(たいじ)することになる。
今秋から冬にかけて、最新ハードウェアを搭載したOEMメーカーのWindows 10デバイスが多数市場に登場する。それらを網羅して来店者にアピールするためのショールーム的な役割を、このMicrosoft Storeの5番街店は担うことになるだろう。
具体的な日付こそ不明だが、今秋オープンというのは年末商戦、米国でいうところのホリデーシーズンを狙ったもので、10月末〜11月上旬には営業を開始するのではないかと予想している。そのときにはメディアへの露出も増え、日本でもニュースなどで目にする機会が出てくるだろう。
Apple Storeの旗艦店も並ぶブランド店舗の中心地での登場となるが、アピール効果をどの程度示せるのか、オープン後の動向にも注目したい。
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